帯状疱疹 | 福岡市の皮膚科「桜坂皮ふ科クリニック」

帯状疱疹

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって起こるウイルス感染症です。

VZVは非常に感染力の強いウイルスで、生ワクチン接種を含めるとほぼ100%の成人が何らかの形でウイルスに感染していると考えられています。主に小児において、VZVに初めて感染した場合は水痘(=水ぼうそう)として発症します。水痘にかかった際にVZVは血液中や皮膚で爆発的に増えますが、その一部が皮膚から神経を遡(さかのぼ)るように侵入し、脳や脊髄の近くに存在する神経節の細胞に感染します。一旦神経節の細胞に感染すると、VZVは一生涯神経節の細胞に潜伏し続ける(潜伏感染する)と考えられています。
生ワクチン接種を受けたことがある場合、水痘にかかったことが無い方もいらっしゃると思います。その場合でも、はっきりとした症状のない感染(不顕性感染)が成立していることもありますし、生ワクチン自体も弱いVZVそのものなので、生ワクチンのVZVが神経節に潜伏感染を起こし帯状疱疹の原因となり得ることが報告されています。

以上の理由から、成人のほぼ100%の方が神経節にVZVをもっている、と考えられています。

神経節に潜伏しているVZVは、通常は眠った様に活動していません。しかし、加齢、ストレス、過労、日光曝露、病気などをきっかけに‘眠っていた’VZVは再び活動を始め、増殖して神経に沿って広がることがあります。その結果、体の一部に痛みを伴い、やがで皮膚にウイルスが到達すると発赤や水疱をつくります。この現象を帯状疱疹と呼びます。帯状疱疹の疼痛は個人差がありますが、筋肉痛や内臓痛と間違うほどの激痛を感じることも少なくありません。ウイルスは通常は時間が経つと自然消失しますが、その後も炎症により傷ついた神経の痛みが長引く方もおられます(帯状疱疹後神経痛)。
帯状疱疹には有効な治療法がありますが、近年は予防法も確立してますので、心配なことがあればどうぞご相談ください。

帯状疱疹の治療

内服治療

現在、主に3種類の抗ウイルス剤(バラシクロビル、ファムシクロビル、アメナメビル)が使用されています。年齢や内臓機能の状態により、内服薬の種類を選んだり、内服量を調整する必要があります。医療機関を受診する際には検査結果や併用薬などの情報があればお持ちください。

外用治療

内服治療ができない方や内服治療の補完として抗ウイルス剤(主にビタラビン)の外用剤を使用することもあります。

入院・点滴治療

重症の方、免疫が低下している方の場合は点滴治療が必要になることもあります。その場合は原則として入院治療となりますので、入院施設のある病院をご紹介いたします。

帯状疱疹の予防(ワクチン)

帯状疱疹ワクチンには生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」®︎) と組換えワクチン(シングリックス®︎)があります。
当院では福岡市の予防接種事業の対象者(任意接種ならびに定期接種)に対してワクチン接種を行なっております。詳しくは、福岡市の「帯状疱疹の予防接種について」のサイトをご覧ください。

https://www.city.fukuoka.lg.jp/hofuku/k-kanri/health/vaccine/taijouhousin.html