疥癬 | 福岡市の皮膚科「桜坂皮ふ科クリニック」

疥癬

疥癬は、ヒゼンダニによる皮膚病です。ヒゼンダニはヒトの皮膚に寄生して、直接接触することで感染します。まれに患者さんの寝具や衣類を介して感染することもあります。通常は潜伏期間が1〜2ヶ月と長いため、知らないうちに感染が広がっていることも少なくありません。
症状が出始めると全身に激しい痒みを生じ、睡眠が障害されるほどになります。主に手に疥癬トンネルという特徴的な皮膚症状が現れます。男性の外陰部の硬い“しこり”も特徴的です。体や四肢には紅いプツプツ(丘疹)が見られます。
極端に悪化した疥癬(角化型疥癬)になると、全身のあちこちにザラザラとした垢のようなものがこびりつくようになります。このような症状が出ると非常に感染力が強いので要注意です。

疥癬の診断

疥癬かどうかをはっきりさせるためには、顕微鏡検査やダーモスコピーを用いて皮膚にいるヒゼンダニの虫体や虫卵を見つける必要があります。

疥癬の治療

内服治療

イベルメクチン(製品名:ストロメクトール錠)の1回(または2回)内服を行います。かゆみに対して抗ヒスタミン剤の内服を併用します。

外用治療

主にフェノトリンローション(製品名:スミスリンローション5%)を用います。痒みに対してクロタミトンクリーム(製品名:オイラックスクリーム)を用いることもあります。