赤ちゃんの皮膚が乾燥する、保湿剤を塗ってもかさかさ、ざらざらが治らない。そんな症状はありませんか?
耳が切れる、節々(ふしぶし)が紅くなりやすい、“よだれかぶれ”が治りにくい。
この様な症状はアトピー性皮膚炎のきざしかもしれません。
アトピー性皮膚炎では皮膚の乾燥を伴うことが多くちょっとした刺激で皮膚の炎症を生じます。とびひ、ヘルペス、水いぼなどの感染症を併発して治りにくいこともあるでしょう。
何より、お子さんが寝ているときに体中を搔いている、かき傷がいっぱいできている、それを止めることができないのはとてもつらいことです。
これらの症状は適切な治療によって治ることが多く、まずきちんと診断をつけることが大切です。
お早めに皮膚科専門医を受診することをお勧めします。
小児(乳幼児)のアトピー性皮膚炎の治療
プロアクティブ療法
小児のアトピー性皮膚炎の治療は外用治療が主体です。悪いときだけに少量の外用を行う方法もあるかもしれませんが、最近の知見では、悪い状態を出来るだけ早く直して良い状態を長く保つ方法=プロアクティブ療法が良い成績を示しています。
専門医の下で安全かつ十分な外用治療を維持することがとても大事です。
乳児発症の場合、2~3歳までに7割程度が軽快すると言われていますが、適切な治療によりさらに成績が向上する可能性が示唆されています。
乳児期における治療介入がとても重要ですので、迷わずにお早めに受診することをお勧めします。
生活指導
乳児期のアトピー性皮膚炎の場合、ちょっとした生活習慣の改善で症状が軽くなることも少なくありません。
今はいろいろな情報が簡単に手に入る時代ですが、かえって迷いが生じることもあるのではないでしょうか。
どうぞお気軽に専門医にご相談ください。
光線治療
アトピー性皮膚炎の症状が部分的に治りにくい場合は光線治療を併用することがあります。当院での光線治療はエキシマライトを用いた皮膚への障害が少ない紫外線(ナローバンドUVB)を用います。外用のみでは治りにくい炎症や、かゆみを抑える効果が期待できます。
生物学的製剤
外用治療を十分に行っても症状の改善が見込まれない場合、生物学的製剤を用いた治療を併用することがあります。現在、小児に用いることができるお薬はデュピクセント皮下注®️(6ヶ月以上の乳幼児)、ミチーガ皮下注®️(6歳以上)およびイブグリース皮下注®️(12歳以上)の3種類です。いずれも注射のお薬で、定期的に注射を行う必要があります。どのお薬を選択するかは、患者様の症状とお薬の特性を考え合わせて決定します。